皮膚のバリア機能が低下し、乾燥しやすく、刺激に弱い敏感肌の状態があり、かゆみのある湿疹がよくなったり、悪くなったりを繰り返す病態で、アトピー素因といって、IｇE抗体を産生しやすい体質があります。

１．生活習慣や食事について詳しく問診して、界面活性剤を含む合成洗剤やシャンプーの使用や、食品中でリノール酸（揚げ物など）やトランス脂肪酸（マーガリンなど）、乳製品（牛乳など）の過剰摂取がないかどうか検討する。慢性的なω－３不足による細胞膜機能低下が隠れているのではないかと推測しています。

２．経過が長い場合は、ステロイドの使用を継続する。徐々に減量を目指します。

３．皮膚の落屑を鏡検し、抗生剤や抗真菌剤の併用も検討します。

４．アレルギー検査を行ったことがない方は、IgE抗体の総量、ダニや花粉、カビなどにIgE抗体ができていないかどうか、調べます。

５．ダニアレルギーがある場合は、オイラックスを塗布。

６．尋常性疣贅（いぼ）の合併がある場合は、液体窒素処置とヨクイニン内服。

７．湿疹性紅斑に有効なトランサミンや炎症後色素沈着に有効なビタミンCの内服。

８．かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン剤の内服。ステロイド徐放テープ　ドレニゾンテープを貼っていただきます。激しくかゆい盛り上がった痒疹にはステロイドのケナコルト注射を行う場合があります。

９．不眠がある場合は、睡眠剤の内服。

１０．保湿にヒルドイドやプロペトを外用。