とびひ 伝染性膿痂疹
とびひとは・・?
正式には伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん) といいます。黄色ブドウ球菌(稀に溶血連鎖球菌)による皮膚の細菌感染症です。
虫さされやあせも、水いぼ、アトピー性皮膚炎だった皮膚がかゆくて、ひっかかれることによって細菌感染を起こした状態です。
表皮剥奪毒素を持つ黄色ブドウ球菌が皮膚表皮に感染、透明な水疱と、水疱が破れたびらんが混在します。水疱中の大量の菌が周囲に飛び、病巣が拡大します。
とびひの経過
発赤を伴う小水疱から急速に大きな水疱を形成します。
薄い透明な水疱なので、簡単に破れて、広がります。
水泡、びらん、潰瘍が混在します。
通常、約2,3週間の経過で快方に向かいます。
急に全身の発赤や高熱が出る場合は、重症化です。
緊急入院して、集中治療が必要になります。
とびひの治療
細菌感染の治療を行います。
1.外用薬による治療
水疱を破り、きずの内部を消毒して、抗生物質の軟膏を塗布します。
2.内服薬による治療
抗生物質やかゆみ止めの内服
とびひの傷あと
見た目はひどいですが、ほとんど傷あとを残さずに治ります。 治りがけが非常に痒いときはかゆみ止めの軟膏や飲み薬を使ってあげましょう。
体質によりますが、万が一、傷あとが残った場合は、アフタケアをさせていただきます。
とびひの感染予防
1.痒みに注意しましょう
ひっかきすぎて、原因になるきずを作らない。かゆみ止めのステロイドや保湿クリームをこまめに塗りましょう。
冷たいタオルで冷やすことも効果的です。
かゆみ止め薬を就眠前に服用しましょう。
2.爪を短くしましょう
ひっかいても傷ができにくくなります。
3.からだを清潔にしましょう
汗を流しましょう。石けんで手洗いをしましょう。
4.プールのあとは、水でよく流しましょう
雑菌にうつることがあります。
5.鼻をほじらないように注意しましょう
鼻粘膜に菌がいます。